詰める女
対局が始まった。
欠伸が出る。こうなると長くなる。
「社長と同期。虎の威を借る 古参保守派 部長」
vs
「座右の銘は合理的。効率優先革新派 女専務」
ゴジラ 対 メカゴジラ の争いだ。
会議の話である。
周囲は固唾を呑み 局面を見ている。
どちらが勝つかで 社内政治が変わるのだ。
そりゃあ必死に 忖度する。
完全に メカゴジラの方に分があるのだが
面子が邪魔して ゴジラも中々 投了しない。
まさかの起死回生の一手を指してくる事もある。
「藤井聡太さん や ひふみん」
「3月のライオン」
今年 何かと注目なのは将棋だが、常々思う。
商談や会議は 囲碁を打つべきだ。
一括りにされがちだが
将棋が「首取り合戦」であるならば
囲碁は「陣地の取合い」だ。
両者では負けた後の感情が全然違う。
6:4ぐらいで 陣地を持たせておけば
角が立たない。
「まぁいいか」とやりたい事を実現できる。
やり方は割に簡単だ。追詰め過ぎない事。
理詰めの壁際ワードを使わなければいいのだ。
結局 決議は先送りだ。
私は根が不真面目なのでうんざりする。
女だったら。
ふんわり煙に巻くように いつの間にか
思うまま事を運んでいる 女流棋士 に憧れる。
できれば「美人」も付けて欲しい。
「先輩。囲碁将棋詳しいんですか?」
「ぜんぜーん👼🏻👋🏻」
とりあえず いかに色っぽく
「ぺちん💅🏻」
と音をさせられるかの練習しようと
目論んでいる。