小学生時代
「最近は中には入れんのやないかなぁ」
背中に声を受ける。
帰省の際、母校へ立ち寄ってみた。
特に思い入れはない。
むしろ大分 しくじっていた時代 だ。
勉強も運動も良く出来たが
自己主張が強く友達はいなかった。
小5でこの身長だったため
バスケ部のエースだったが
色々あり途中で投げ出した。
給食は全然食べられないくせに
好きなお菓子ばかり沢山食べて
ぷくぷくと大きくなり
中途半端な天然パーマで
全くモテなかった。
好きな男の子は4、5人いたが
バレンタインデーは 蚊帳の外 だった。
テレビは厳しく制限されていて
流行りの話には付いて行けず
小学生にしてヒエラルキーの最下層にいた。
唯一の楽しみは
田んぼの 蛙や蜻蛉 を追いかけ
わざと遠回りしていた 帰りの畦道30分 だ。
鮮明に輝いて思い出される。
入れないかも と思いながら校舎を覗くと
タバコをぷかーと吹かしながら
子供達にサッカーを教えていた先生が
「お好きにどうぞ〜」
と入れてくれた。
途端に懐かしさが込み上げる。
賛否両論あるだろうが、
変わらぬ 田舎の校舎の匂いや空気 に安心する。
大抵の事はいつか笑い話になる。
ほら「しくじり先生」という
番組自体の教訓 と同じだ。
また。来よう。